「給与DXのエムザス」 給与とシステム両方を本業に約20年

社長とれんど考察

「希望 >未来」

2017年1月1日

■2017年は丁酉(ひのととり)
皆様、あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりありがとうございました。今年もよろしくお願い申し上げます。さて、今年の干支は、丁酉(ひのと・とり、ていゆう)です。これはどんな年と言われているのでしょうか。干支は十干と十二支を組み合わせた60個で一回りする(還暦)ので、とり年は12年に一回ですが、ひのと・とり年は60年に一回で、34番目になります。丁は「ひのと」で火の性質、酉は金の性質。火と金の組み合わせとなり、火が金を溶かすように、このような関係を「相剋(そうこく)」と言って、上に対して下が弱い関係となります。つまり、暦の干支によれば、2017年はあまり順調に行かないような年になるようです。

■トランプ現象は経験済み
今年は順調に行かない年のようですが、世間の状況はどうなるでしょうか。昨年は、英EU離脱や米大統領選など、ポピュリズムやテロの脅威、難民問題など、世界の揺らぎを象徴する出来事が起こりました。この流れは今年どう動くでしょうか。経済学者の水野和夫さんは、経済の歴史への造詣深く、利子率革命を唱えられている方で、低金利は日本から始まり、今や先進諸国に広がったと言われます。これをヒントとすれば、我が国はすでにトランプ現象は経験していたことに、はたと気づきました。それは、数年前の某党政権や大阪です。この部分でも、我が国は、他の先進諸国の先駆けだったのです。さらに見極めなければならないことは、一連の現象がどの段階にあるかということです。

■陰の極みか、陽の極みか
歴史は繰り返すと言われます。その本質の一つは、「陰あれば陽あり、陽あれば陰あり」です。すべてのものは互いに相反する性質を持った陰陽二つの気の変化により起こるとされる「陰陽二元論」は、現代の人間社会においても作用しているように思います。いま起こっている現象を振り返ってみれば、ポピュリズムもテロも難民もすべて、もう十年以上も前から同じことが言われていました。つまり、陰の始まりではなく、「陰の極み」ではないかと思います。そう考えると、その後はかならず陽が来るので、そう慌てることはなく、世界の揺らぎの原因をよく探して分析し、これから少しずつでも着実に正していけばいいのではないかと思います。

■ストレスフリーのくらし方
陽の方向に向かっていると思いますが、実際にどうなるかは分かりません。英米はじめ先進諸国も、近辺諸国の動きも不明です。こういうときは、悲観的に最悪シナリオを考えておき、結果を楽観につなげるというのがいいと佐藤優氏は言います。塩野七生氏は「人間とは、充分に食べ、明日も充分に食べられるとわかれば、なぜか穏健化する動物なのである。反対に不安になると過激化する。」と考察しました。これは歴史の大きな教訓で、多くの人たちが爆発させているストレスをどう解消すればいいのか、格差を全く無くすことはできないまでも、格差観を縮められれば解決に向かうと思います。政治による富の適正分配モデル作りと、希望を生む私たちのこころの有り様が必要でしょう。

■あるべき未来
オーストリアの哲学者イバン・イリイチ氏曰く「人びとに『未来』などない。あるのは『希望』だけだ–。」姜尚中氏曰く「未来というのは、影も形もない概念だけの存在である。」「人間の悲劇は”未来を予測したがること”と、”記憶を持っていること”に起因します。すなわち、過去を悔やみ、未来を不安に思うために心の病に陥ってしまうのです」。精神科医によると、これを「マインド・ワンダリング(心の迷走)」といって、この間はストレス反応がずっと続き、脳と心、体が少しずつむしばまれているとのこと。オランダの歴史家ホイジンガも「人に与えられる幸福、喜び、憩いの総量は、時代によってそう差はない」、「個々人にとって大事なのは、今の置かれた環境に絶望しないこと」と考察しました。

■まず自覚と自立、そして希望
この知恵を身につけるには、『旧約聖書』の「すべてのわざには”時”がある」という言葉が参考になります。物事には、起こるべきタイミングがあるという意味で、周りに煽られて何かをするのではなく、「”時”は待ってくれているのだ」という安心感を持ち、過去でもなく、未来でもなく、「いま・ここ」に一所懸命に集中することです。キラーストレス対策の「マインド・フルネス」と同義で、のんびり待つのではなく、やるべきことを一つ一つ積み重ねることでのみ、”時”に辿り着けるという意味です。そして、”時”という希望は、自分の立ち位置を強烈に自覚できること、圧倒的な当事者意識を持ち自立することからしか生まれません。まず自覚と自立、そして希望を持てる2017年にしたいと切に思います。