1. はじめに
kintoneは、サイボウズが提供する業務アプリ作成プラットフォームです。ノーコードで業務アプリを作れるだけでなく、REST APIを使って外部サービスとの連携も可能です。
その中でも「User API」は、kintone上のユーザー情報や組織情報を取得できる便利なAPIです。
この記事では、「User API」を活用して、ユーザー情報の取得・管理を自動化する方法をご紹介します。業務効率化のヒントや、実際のAPI活用ユースケースまで幅広くカバーしています。
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それでは、本題に入ります!
2. kintone User APIの概要
利用できるAPIの種類
kintoneのUser APIでは、主に以下の情報が取得できます:
- ユーザー一覧
- 個別ユーザー情報
- 所属組織(部署)
- グループ情報
ユーザー管理の可視化や他システムとの連携に役立ちます。
認証方法
User APIを使うには認証が必要です。主な認証方法は以下の2つです。
- APIトークン認証(推奨)
- ベーシック認証
APIトークンはアプリ単位で発行でき、セキュリティを保ちつつ柔軟に管理できます。
公式ドキュメント
APIの詳細仕様やレスポンスフォーマットは、以下の公式ドキュメントで確認できます。
👉 kintone REST APIドキュメント – User API
3. 事前準備
APIトークンの取得方法
- kintoneのアプリ設定画面にアクセス
- 「APIトークン」を選択
- 必要な権限(ユーザー情報の「閲覧」など)を付与
- トークンを発行して控える
必要な権限
- アプリに「ユーザー管理」権限が必要
- トークンに「ユーザー情報の閲覧」権限が付与されていること
使用ツール例
APIリクエストの検証や開発には、以下のツールが便利です。
- Postman
- curl(コマンドライン)
- JavaScript(Node.jsやブラウザ)
4. User APIの基本操作
4.1 ユーザー一覧の取得
- エンドポイント:
GET /v1/users.json
パラメータ例
GET https://{サブドメイン}.cybozu.com/v1/users.json?offset=0&size=100
curl 実行例
curl -X GET https://{サブドメイン}.cybozu.com/v1/users.json \
-H "X-Cybozu-API-Token: {API_TOKEN}"
4.2 ユーザー詳細の取得
パラメータ:code
(ユーザーコード)
エンドポイント:GET /v1/user.json
curl -X GET "https://{サブドメイン}.cybozu.com/v1/user.json?code=tanaka" \
-H "X-Cybozu-API-Token: {API_TOKEN}"
4.3 組織一覧の取得
- エンドポイント:
GET /v1/organizations.json
4.4 グループ一覧の取得
- エンドポイント:
GET /v1/groups.json
5. 実践ユースケース
5.1 ユーザー一覧をスプレッドシートに連携
Google Apps Script (GAS) や Node.js を使って、定期的にユーザー一覧を取得し、Google スプレッドシートに自動書き込みすることが可能です。人事部門や総務部門でのユーザー一覧管理に最適です。
5.2 部署ごとに分類して可視化
取得したユーザー情報と組織情報を突き合わせることで、部署別のユーザー構成を一覧表示できます。Power BI や Google データポータルを使えば、視覚的に管理することもできます。
5.3 退職者や未使用ユーザーの抽出
定期的にAPIで取得したユーザーリストと、勤怠システムや社内アクティビティと突き合わせることで、休眠アカウントや不要なユーザーの洗い出しが可能です。
6. 注意点とベストプラクティス
- APIトークンは厳重に管理:GitHubなどに公開しない
- ユーザー情報は読み取り専用:User APIでは更新・削除は不可
- リクエスト制限(Rate Limit):過剰なアクセスを避ける
7. まとめ
kintoneのUser APIを活用することで、ユーザー情報の管理が自動化され、日々の運用負担を大幅に軽減できます。APIは読み取り専用ですが、情報の「見える化」や「可視化連携」にとって非常に強力なツールです。