はじめに
こんにちは、エムザス ITサービス部です。
最近、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを使う機会が増えてきました。しかし、「なんだか思ったような答えが返ってこないな…」と感じたことはありませんか?
実は、AIから精度の高い回答を引き出すには、ちょっとしたコツが必要です。今回は、AIに質問する際に意識したい3つのポイントを、具体的なテクニックと共にご紹介します。
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それでは、本題に入ります!
1. AIの「個性」を見抜く!LLM・モデルの使い分け
まず大切なのが、AIの頭脳である「LLM(大規模言語モデル)」やモデルごとの得意分野を理解し、使い分けることです。人間にも得意・不得意があるように、AIにもそれぞれ個性があります。
- Claudeシリーズ:長文読解とプログラムの達人
法律文書や論文のような長い文章を正確に読み解いたり、要約したりするのが得意です。 また、プログラムコードの生成やデバッグ能力にも定評があります。 複雑な仕様のコードを書きたい時に頼りになります。 - Grok:リアルタイム情報ならおまかせ
X(旧Twitter)と連携しているため、最新のニュースやトレンドに関する質問に強いのが特徴です。 「今話題の〇〇について教えて」といった、”今”を知りたい質問に最適です。 - GPTシリーズ:万能な優等生
自然な文章の生成、翻訳、アイデア出しなど、幅広いタスクを高いレベルでこなす汎用性の高さが魅力です。 まず何を使えば良いか迷ったら、GPTを試してみるのが良いでしょう。 - Gemini:Googleサービスとの連携が強力
Google検索の最新情報を活用できるほか、GmailやGoogleドキュメントといったサービスと連携したタスクの自動化が得意です。 日常業務の効率化に大きく貢献してくれます。
このように、目的に応じて最適なAIを選ぶだけで、回答の質は格段に向上します。
2. 「会話の迷子」を防ぐ!コンテキストは短く、的確に
「AIとの会話が長くなるほど、なんだか話が噛み合わなくなってきた…」と感じたことはありませんか?その感覚は、実はかなり正確です。
多くのLLMには、一度に処理できる情報量に「コンテキストウィンドウ」と呼ばれる上限があります。会話が長くなり、この上限に近づくと、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 初期の情報を忘れてしまう: 会話の冒頭で伝えた重要な指示や前提条件を忘れ、的外れな回答をすることがあります。
- 「真ん中で迷子になる」現象: 長い文章や会話の真ん中にある情報を見つけ出すのが苦手な傾向が報告されています。
- 情報の距離による性能低下: 関連する情報が文脈の中で離れた場所にあると、それらを結びつけて正確に推論する能力が低下することが研究で示されています。
【対策】
- 新しい質問は、新しいチャットで: 話題が変わるタイミングで、チャットをリセットし、新しい会話を始めましょう。
- 定期的に要約を挟む: 長い議論になりそうな場合は、「ここまでの内容を要約して」と指示し、重要な情報をAIに再認識させながら進めるのが効果的です。
3. 「察して」は禁物!プロンプトは具体的に
AIから期待通りの回答を引き出す上で、最も重要なのが「プロンプト(指示文)」の具体性です。AIは文脈を読んで「察する」ことはできますが、言わば”勝手察してしまう”ため、人間にていねいに説明するように、具体的で明確な指示を出す必要があります。
文章生成の例
悪い例👎:
「AIについてブログ記事を書いて」
これでは、AIは何について、誰に向けて、どのような文体で書けば良いのか分かりません。
良い例👍:
#指示
あなたはプロのITジャーナリストです。以下の条件で、AIについてのブログ記事を作成してください。
#条件
ターゲット読者: AIに興味を持ち始めたビジネスパーソン
目的: AI活用のメリットが分かり、仕事で使ってみたくなること
含めてほしいキーワード: 業務効率化, 生成AI, プロンプト
文体: 専門用語を避け、丁寧で分かりやすい言葉遣い
文字数: 1500字程度
出力形式: マークダウン
このように、AIに役割を与え、目的や条件を具体的に指定することで、AIはあなたの意図を正確に理解し、質の高い成果物を生成してくれます。
画像生成の例
画像生成においても、具体性は非常に重要です。
悪い例👎:
「猫の画像」
良い例👍:
主題: ソファーの上で丸くなって眠っている、オレンジ色の縞模様の可愛い子猫
構図: 猫にピントが合ったクローズアップ
背景: 柔らかい日差しが差し込む、暖色系の落ち着いたリビング
ライティング: 温かみのある自然光
スタイル: 写真のようにリアルなスタイル
–no human (人間は描かないで)
主題はもちろん、背景、ライティング、構図、スタイルなどを細かく指定することで、イメージ通りの画像を生成できる可能性が飛躍的に高まります。 また、「–no human」のように、描いてほしくない要素を「ネガティブプロンプト」として指定するのも有効なテクニックです。
まとめ
AIは魔法の杖ではありませんが、上手な質問の仕方をマスターすれば、あなたの仕事や学習を加速させる最強のパートナーになります。
- 目的に合ったAIを選ぶ
- 会話はこまめに区切る
- 指示はできるだけ具体的に
この3つのポイントを意識して、ぜひAIとの対話を楽しんでみてください。きっと、これまでとは違う世界が見えてくるはずです。